2009年06月18日

REPORT 79 竜馬がゆく

 言わずと知れた、坂本竜馬。
 僕が本格的に本を読み始めたのは、高校時代のことでした。
 そして、活字中毒になったきっかけが、司馬先生の『竜馬がゆく』でした。
 これを読んで、どうしようもなく志がみなぎったのを覚えております。
 ただし、司馬先生を支えた奥様、みどりさんは何かの本の記事の中でこう忠告しておられました。
「司馬の作品は若い人にとって、とても危険です。誇大妄想家にしてしまいますから」
 まさに、僕もその一人かも知れません(笑)。
 
 坂本竜馬は当時の最先端をいっておりました。
 それですから、竜馬を慕う後輩達はいつも竜馬の真似をしました。
 これはそんな様子が窺い知れるエピソードです。
 
 ある日、竜馬はいつものように懐に手を突っ込み、ぶらぶらと歩いておりました。
 竜馬は郷士あるいは商人の家生まれですが、れっきとした武士でございました。ところが、とてつもなく危ないご時世でもあり、また名も上がり命を狙われる身だというのに、竜馬の腰には太刀がございません。
 それに気付いた後輩が竜馬にこう言います。
「竜馬さん、太刀はどうしたのですか。危ないじゃないですか」
 あ、太刀ね、と竜馬は面倒そうに答えます。
「あれはもう時代遅れだよ。身を守るには今はこれだ」
 そう言って懐から取り出したのが、拳銃だったのでございます。
 なるほどそういうものか、と後輩達は感心いたします。
 また、ある日、竜馬はいつものように懐に手を突っ込み、ぶらぶらと歩いておりました。
 もちろん、腰に太刀はございません。
 そこへ、先日の後輩達がやって参りました。
「竜馬さん、我々も拳銃を手に入れました」
 そう言って、後輩達はおのおの、懐から拳銃を出して竜馬に見せたのでございます。
 すると、竜馬はそれを鼻で笑います。
 そして、こう言うのです。
「それはもう時代遅れだよ。身を守るには今はこれだ」
 そう言って懐から取り出したのが、万国法、つまりは国際法の法典だったのでございます。
 
 
 僕は去年からジュンク堂に通い、あらゆる種類のビジネス書を読みあさり、起業に備えておりました。
 流し読みを含めれば、多い日で5冊は読んでいたと思います。もっとも、法律の勉強の合間をぬってだったので、週に一度ほどのこと。それでも、月に20冊ほどは読んでいたことでしょう。
 それで成功談から様々な営業ツールを学んでいったのです。ホームページの作成や、SEO、メールマガジン、マーケティング、プレスリリース、FAXDMなど。
 けれども、起業してわかったことは最新刊として並んでいるそのようなビジネス本を読んで、同じ手法を取り入れたとしても、同じように成功することはほとんどないということ。
 なぜなら、新刊と言っても、書店にならぶときにはすでに情報が古くなっているのです。おそらく、今出ている本の著者がその手法で成功したのは、認知期間や執筆期間、編集期間を考えると、三年から五年前のことです。さらには、本になって周知されることによって、多くの人が同じ事を真似するために、その手法を使うメリットが薄れてしまうのです。
 それなので、真面目に本を読み、その通りに実行すれば、竜馬のエピソードに出てくる後輩達のようになってしまいます。
 かといって、ビジネス書を読むのは無意味だと言っているのではございません。成功談を読むときに取り入れるべきは、その手法ではなく、その手法を生み出した課程です。つまり、フレームワークこそが重要になります。その思考過程を自らの分野に活かすことができれば、大きなメリットになります。
 つまり、成功するには暗中模索の中で、自分自身の感性を信じ、新しい手法を編み出さなければならないということです。それがその時のスタンダードではなくとも、後世にとっては紛れもない常識になっていたということは多々あります。ガリレオの地動説がまさにそうです。
 
 と、いうことで、今僕は全く新しい営業手法を模索中でございます。それが何とか形になりそうで、本当に忙しい日々を送っております。新しいサービスを世の中に提供しようとしているときに、従来の古い手法を用いては本末転倒になりかねません。
 まさに暗中模索の日々ですが、遠くにかすかな光が見えてきております。その光を頼りに僕は努力を続けるのみです。必ずその先に答えがあるものと信じております。
 
 さて、前述の竜馬についてですが、彼は数多くの名言を残しました。あるいは、それは単に司馬先生の創作だったのかも知れませんが、この際、かまいません。
 その中で僕が特に好きなものをここに載せて、今日は最後といたします。
 
 世の中の人は何とも言わば言え
      我が為する事 我のみぞ知る
posted by 発起人 at 21:03| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記
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