2009年05月27日

REPORT 73 フォーミュラ・ワン

 フォーミュラ・ワンとは言うまでもなく、世界最高峰のモーターレースのこと。F1と言った方がなじみがあるでしょう。
 F1はモータースポーツであると同時に、世界屈指の大会社が集う、技術競争の場でもあります。カートでレーサーを目指す人だけでなく、ロボコンなどで機会に夢中になっている人にとっても最高峰の夢の舞台なのです。
 世界最高峰の技術者たちが、コンマゼロ何秒の世界で熾烈な戦いを繰り広げるため、F1のマシンは少しずつ研磨されていき、必然的に美しいフォルムを持つこととなる。まるで、大理石から掘り出された彫刻、サンピエトロ大聖堂のピエタのように、そのマシンは無駄がなく美しい。
 そして、F1界にはそれを裏付けるような格言があります。
 「最も美しいマシンが、最も速い」
 その芸術的なマシンは、まずはスーパーコンピュータの中で、物理学の博士号を持つような、スーパープロフェッショナルたちの手によって形作られます。まずは理論的に最も速い車が、プログラムとして組み上がるのです。そして、1/4、または1/2スケールの模型を作り、そのマシンの上を風がどう流れるかを実験します。それが市販車でも使われる風を生む洞窟、「風洞」での実験です。ここで、極限まで空気抵抗を減らし、そのデーターを元に今度は実際のレーシングマシーンを組み上げるのです。そしてテストコースでのテストランとなる。
 ところが、この風洞実験の値と実際の外のコースで得られる値が大きく食い違ってしまうことがあります。理論的には完璧であっても、実際に走らせてみると思った通りの速さが出ないということがある。
 世界企業ホンダがF1を撤退したのは、まさにこの理論と実走との間でデータの食い違いがあったことが原因でした。
 スーパーコンピュータのはじき出した数字に基づく風洞での実験が、実際のスピードと食い違う。
 つまりは、どれだけすばらしい理論を打ち立てたところで、実際に速くならなければ、それは机上の空論に過ぎなくなる。
 
 
 4月からのおよそ二ヶ月間、僕が思い知ったこともまさにこの机上の空論だったように思われます。
 この一年間というもの、机上での理論は完璧なまでに組み上げてきました。けれども、実際に「株式会社」というレーシングチームを立ち上げて、レースに挑もうとするが、作業が遅々として進まない。レースを走らせるどころか、未だ肝心のマシーンが組み上がらずに、スタート・グリットにマシーンを並べることすらできない状況です。
 株式会社とは言うまでもなく、公に認められた法人であります。設立登記を済ませた時点で、商人として生まれ立ったことになります。商売に最も必要なものは、無論、信用でございます。
 それを重々承知の上で、僕はここにこう書かせていただきます。
 およそ二ヶ月間の僕の経営は失敗であったと。
 何をもってこう言うのか。
 僕は企業前から成功の第一条件は一年間資金をショートさせないことでした。
 厳密な意味で、この条件は未だに生きているとも言えますが、実質的には完全なる失敗です。すなわち、早々に追加融資で以後の事業資金をまかなうことになりました。
 断腸の思い、とはまさにこのことで、恥を忍び追加融資のお願いをいたしました。それで快く引き受けていただき、十分なほどの活動資金を再び得ることができた次第でございます。
 活動資金を得たとは言え、これは借金であり、実質的には一度倒産したも同然です。
 まず、これを認めなければ何も始まらないと思い、あえてここに事実を書きました。つまり、ここからが本番ということです。
 短い期間でしたが、僕は苦悩しました。資金のこと、これからのこと、現実的に山積する様々な問題。毎日が今まで味わったことのない恐怖との戦いだったと言ってもいい。その恐怖によって、明らかに僕は萎縮しておりました。当初の計画で言っても、その営業展開達成率は20%に満たない状況だったのは、ひとえにそれが原因です。人のふんどしで戦うときにはいくらでも無茶ができたというのに、いざ自分のふんどしで勝負をしてみると、得意の攻めが全くできなかった。押し出す勇気を持てなかった。やる気だけが空回りして、攻めるべきところ、投ずるところを見失い、結局は時が金であるということを認識しないまま、運転資金を消耗して行ったのです。中途半端もいいところでした。前に書いた、ナポレオンの敗因と同様、僕は時という敵の、各個撃破の対象となっていたのでした。
 
 さて、なぜ僕はこう赤裸々に書いているのでしょうか。 
 間違っても、諦めたからではございません。全くの逆で、ようやく確かな手応えを感じ始めたからです。ようやくレースをするための条件が整いつつあるからです。すなわち、戦うためのマシーンが完成しようとしているのです。 
 僕の失敗はレーシングチームの運営であって、レーシングマシーンの設計は間違いのないものだったと思っております。マシーン、すなわち商材サンプルを作り上げていくうちに、このサービスは間違いないと自信を抱くようになりました。あとはレースを走らせる状況に持って行けばいい。そして、追加融資の決定で、それが現実のものとなろうとしているのであります。レースを走ることができれば、勝つ自信はあります。つまり、マシーンができつつある今、あとはレースを走るための営業が必要となるということです。
 それも今週の金曜日に行政書士としての登録式を経れば、ようやく実質的に行政書士としても活動できるので、営業の面でも大きくプラス要因となります。
 とにかく、後は僕の実際のレースを観ていただくしかないでしょう。これからが本当の正念場ということになります。言葉を、行動で証明して行かなければならない。
 心機一転して戦いに挑むためには、まず失敗を認めるところから始まる。
 そう思い、今回このような形のブログを書かせていただきました。
 これによって、会社としての信用が著しく傷つくのも覚悟の上です。
 これからの僕の奮闘をご覧いただければと思っております。
 
 また、いつもたくさんの応援と支援、本当にありがたく思っております。
 
 それと、イニシャルもなしで匿名でいきますが、昨日の電話で吹っ切れたところがありました。おそらく、その人はこのブログを読む暇もないほどに奮闘中でしょうが、一応書いておきます。
 利益を出してこそ、夢や理想を唱えられる。
 企業は結局は利益を出す人材を欲しているのだ。
 まさに、その通りだと思いました。
 僕の場合、若い人々の夢を支えるために、僕自身が財務基盤を整備しなければならない。つまり、会社として利益を上げないことには、なにも始まらないのだと改めて気付かされました。
 いつも、どん底の時、助けてくれてありがとうございます。
 君も僕と同様、社会の巨大な壁に挑んでいるところなのでしょう。あるいは、僕よりも厳しい戦場に身を置いているのかも知れない。
 お互い、がんばりましょう!
 
 
 
posted by 発起人 at 01:11| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記
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