2009年04月06日

REPORT 53 空気を読む

 空気を読むことに命をかけているような人がいます。
 なんと窮屈なことでしょうか。
 そういう人に限って、空気を読まない人を激しく糾弾します。強制的にのけ者にしようとしたりします。
 彼らは空気を読める者同士が肩を寄せ合い、「常識」という曖昧な概念に、彼らなりのテリトリーをもうけます。つまり、ここからここまでが常識ね、この場のくうきね、言わなくてもわかるよね、と。
 それで、そこから逸脱した人が気にくわないのです。あるいは、何も知らずに彼らが引いたラインから出てしまった人が出るのをじっと待っているのです。出てしまうと、待っていましたとばかりに、こけにします。こうして自分たちのテリトリーを死守しているのです。
 なんと、悲しいことでしょうか。なんと、弱いことでしょうか。
 たとえば、空気を読まない人がいたとして、その人を空気を読む人々がいつものように糾弾したとします。
「おまえ、空気読めよ」と笑って。
 普通なら、糾弾された方はしまったと思い、意味もなく恥ずかしい思いをするはずなのですが、たまに平然と冷たい目で見返されることがあります。
「空気、なにそれ?」
 思わぬ出来事に、空気を読むボスは焦ります。元々、空気なんて実体がないのです。真を衝かれて戸惑うわけです。そういうとき、空気を読む軍団のボスは、空気を読む仲間達に懸命に視線を送って、助けを求めてます。
「な? 空気を読まないとな? な?」
 ボスの余裕の笑みは苦笑いとなって、かろうじて賛同している空気を読む軍団の笑みも苦々しくなる。
だからさ、と空気を読めなかった人がめんどくさそうに言います。
「空気ってなんだって、おまえに聞いているんだよ」
 他の軍団には目もくれず、ボスの前に仁王立ちになり、ボスの目だけを見て、その人は言うのです。
 こうなれば、空気を読む軍団のボスは目を見開き、無言でその人を見上げるしかありません。
 つまり、空気の形成とは弱い者が連合して自分を守るためのバリアに過ぎないのです。
 本当の強者が現れると、その空気に実体がないことが明らかにされてしまう。
 
 無論、社会を生きていくには空気を読まなければならない場面に多く遭遇します。読まなければならないというより、それはきっと読んだ方が便利な局面ということでしょうけれども。
 一方で、我々起業家、または夢を追う者は、空気があるのを知りつつ、あえてその空気を破らなければならない局面に出くわします。その空気を破らなければ先に進めないという局面に遭遇する場合があるのです。
 そのとき、空気を鼻で笑える強さがなければならない。難しいことですが、その強さというものは、決してはったりであってはならないのです。明確な先見性から、その空気なる物の無意味さを的確に指摘できる目が必要となります。
 前に言った、「その人にしか見えない地平」があってこそ、現在の無意味な空気を鼻で笑うことができるのです。
 おそらく、今は伝説となっている多くの人たちは、その当時にしてみれば異端児だったでしょう。ただし、彼ら本人は自分を異端児だとは思っていなかったはずです。彼らには明確に正しい未来が見えていたからです。けれども、他にいってもわからないだろうから、彼らはあえて反論せずに、「空気が読めない」ままでいたはずです。そして、単にその現状を鼻で笑うのです。これが空気の読める人にとっては恐ろしかったに違いありません。
 異端児にしか、世の中は切り開けません。
 ただし、異端児は自分が異端児であることを客観的に認識している必要がある。
 そこが、単なる迷惑者との大きな違いです。
 
 その笑い、本当に面白くて笑っているのでしょうか。
 その場の空気によって、無理に笑わせられているのではないでしょうか。
 頬は引きつっていませんか。
 家に帰ってどっとつかれたりしませんか。
 
 そういった観点で空気を読んでみると、多くの空気が実にくだらないことだとわかるはずです。
 そのときは鼻で笑ってやりましょう。上司だって、先輩だって関係ない。得意先だって関係ない。
 ふっ、と鼻で笑ってやりましょう。 
 
 そんなことを思ったのでした。
 
 
 
 
 一昨日、来ていただいたM出版社のMさんとデザイナーのNさん、ありがとうございました。
 簿記講座、本当に楽しみですね。三十を超えてから学校に通うのは実に面白いことです。一緒に頑張りましょう!
 昨日は女優志望のMさんと飛び入りでP社のI君が来てくれました。のんびり過ごせて、楽しかったですね。また、I君、献本いただきまして本当にありがとうございます。さっそく、ちょっとずつ読ませていただいております。意外だった点が多々ありますので、今度会ったときにそれについてお話しましょう。
 
 故郷、宮城の方からは続々と原稿が集まっております。
 ご協力いただいている皆さん、本当にありがとうございます。思った以上にいい物ができそうな予感がしております。なんとか本編をうまく完成させて、編集も終わらせ、皆さんにお送りできればと思っております。これからさらにお願いすることもあるでしょうが、どうか、よろしくお願い致します。
posted by 発起人 at 23:17| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記
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