2009年03月04日

REPORT 40 運命

 たとえば、僕はおみくじは大吉の時しか信じませんし、占いもいい時しか信じません。それ以外は鼻で笑って頭から信じません。こんなの、当たるはずがない、と。たとえば、神のお告げをきける人がいて、その人が僕が成功するといえば信じるでしょうし、失敗するといえば、インチキだと相手にしない。
 運命ということについても、僕は同様の考え方をします。いい出会いは運命として信じます。
 ここのところの僕は運命としかいいようのない出会いを、し続けています。おそらく、これは僕だけが感じることではなく、相手の方も感じていることだと思います。真剣に夢を追っている人、あるいは真剣に夢を追おうとしている人と出会う日々が続いているわけです。何度も使っている表現ですが、いい風が吹いているとしか言いようがありません。まるで、多くの偉大な漫画家を輩出したトキワ荘のように、運命的に情熱的で才能に満ちた人が集まるということがあるのだと思います。または、こうした言い方ができるのではないでしょうか。成功する人は、いい風をかぎ分けることができると。
 昨日の飲み会のことを思うと、また興奮がぶりかえしてきそうです。なんとすばらしい席に呼んでいただいたことかと、S教授やY先生には本当に感謝しております。これは僕ばかりではなく、僕と一緒に参加させていただいた仲間たち、A君、Oさん、Mさんが同じく感じたことでした。
 S教授においては、改めて感嘆させられました。あの人物を洞察する能力というものは、一朝一夕でつくられるものではないでしょう。A君に関すること、Mさんに関することについて、S教授が一瞬にして言い当てたことに対して、彼らと接することが多い僕の中で氷解する部分が多くあったのです。あまりにプライベートなことなので事実は本人たちしか知りえませんが、あるいは本当にその通りなのかもしれないと僕は思いました。そして、恋愛について語られたことが、なぜかいたく心に響きました。自分の道を見定め、懸命に努力していれば、必ず向こうからやってくる、決して自分から求めるべきではない、と。これはワタミさんの本、『強く、生きる』にあった人脈術の考え方と相通じるものだと思います。つまり、登り坂、大八車を一生懸命にひいていれば、そのがんばりをみて後ろから押してくれる人が必ず現れるものだという考え方です。S教授の言葉に、これこそがやはり人との出会いの神髄か、と改めて思ったのでした。
 さらに昨日の席には、誰もが知っている大手出版社B社の元副社長A先生と、B社の文芸雑誌の編集の方Yさんがおられました。それはつまり、Oさんにもその場でいいましたが、小説家を目指していた時分、まさに雲の上の存在と思っていた方たちとじっくり話す機会が持てたと言うことなのです。いつものように蕩々と持論を展開しておりました僕ですが、実は半ば夢見心地だったことをここに告白致します。お二方とは一対一でじっくりと話させていただきました。
 A先生との話はあまりにディープで、機密的でここで書くのは先生の迷惑になるでしょうから、残念ながらここに書くことはできません。あまりに有名な数々の事件の渦中、ジャーナリストとしてそのただ中にA先生がいた、とだけ言っておきましょう。そして、もう亡くなられた作家の向田邦子さんのことや、編集者として必要な能力についてなど、ここに書ききれないほどに本当に多くのことを教えていただきました。さらに僕がかねてから疑問だったB社大衆文学の隆盛について、経営者的な立場から答えをお教えいただきました。つまり、10数年前、今から3代前の社長の時に、当時衰退していたB社文芸編集部は編集者の異動を文芸編集部内に制限することによって作家との関係を強化することを試み、それが今となって成果としてあらわれてきている、ということでした。

 それについては文芸雑誌編集者であるYさんから、さらに詳しい話をしていただきました。B社文芸編集部ではあえてマーケティングをせずに、その作家に合う作品を書いてもらっている、それだから作家が本領発揮できるのではないか、ということでした。それを聞いて、僕はまるで著名な料理人のようだと思いました。その日手に入った最高の食材を、もっとも適した調理法で調理し、お客様に提供する。これと同じことをB社文芸編集部はしているのかもしれません。名付けて、すきやばし次郎的編集部です。それだから、きっと読者がつくのです。また、Yさんとは今後の文学界についてあつく語り合いました。日本の文学界の中核にいる方に対し、実に挑戦的なことを言ってしまい、すみません。でも、これが僕であります(苦笑)。是非とも、小学校や中学校の教科書に出しても差し支えないほどの良作がかける作家を、Yさんには見いだしてもらいたいと願う次第であります。近年の芥川賞において、その条件に耐えられる作品は残念ながら皆無なのではないでしょうか。
 それとY先生とYさんにこの場を借りて申し上げたいことがございます。

 確かに昨日は酒の席でした。それに冗談交じりで言ったことでもありました。
 けれども、昨日僕がお二方にお願いしたことは、本気でございます。
 Y先生におかれましては、最低でも総長になっていただきます。
 そして、Yさんにおかれましては、最低でもB社の社長になっていただきます。
 僕とこうしてであったのも、何かの運命でしょう。我々の仲間とともに、お二方には至高を目指していただきたいと真剣に思っているのであります。
 時折、頑張ってますか、とメール致しますので、覚悟してください(笑)。
 もし、その時にやる気が失せている場合は遠慮なくお声がけくださいませ。僕がやる気を注入しに参ります。
 集まりの後、A君からうれしいメールをいただきました。みなさんと出会えたことで、背中を押され、飛べそうな気がする、いや、飛びます!との力強い、情熱的なメールでした。これからの飛躍が実に楽しみです。
 そして、何より、こうして皆さんに言っている僕自身が誰よりも頑張らねばならないと、改めて気合いを入れた次第でございます。
 
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posted by 発起人 at 13:01| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記